Google、Androidの早期サポート終了を転換しなければ、iPhoneには勝てない!

Googleが早くも「Pixel/Pixel XL」のサポート終了を発表

Googleが、昨年発売したばかりのスマートフォン「Pixel/Pixel XL」サポートについて、2018年10月以降はAndroidのバージョンアップデートが保証されないと発表しました、

それに2019年10月以降もしくは購入から18カ月以降)、セキュリティアップデートもなくなり、同時に電話やオンラインサポートも保証されないということです。

これに対してAppleは、この秋リリースされる最新のiOS 11において4年前に発売されたiPhone 5Sまでサポートすると発表しています。iOS 11は、来年まで使用されますからiPhone 5Sは、新機能のアップデートとセキュリティのアップデートにおいて5年サポートが受けられるわけです。(実際には5年使う人はほとんどいないでしょうが)

Androidスマホは、各メーカが発売していて独自にAndroidをカスタマイズしているため、1年でアップデートが終了していたり、時にはアップデートがなかったりとiPhoneユーザーからするとサポートが劣って見えます。ただし、価格が安かったり、各メーカーの様々な機種があるので選択肢が多いというメリットもあります。

しかし、Android自体を開発しているGoogleが販売する純正スマホ「Pixel/Pixel XL」ユーザーにとっては、早期のサポート終了は、(iPhoneと比べると)なかなか納得しがたいと思います。これまでのNexusも同様のアップデートで終了しましたが、純正なのに?という疑問が起こっても当然でしょう。

Google、新OSとスマホを自社開発か?

これは、もともとGoogleがハードウェアのデザイン・製造を他のスマホメーカーと共同で行っていることで、Appleのように自社で完全に設計し、製造をFoxconnなどのEMSに委託するという形式ではないことに一つの原因があるのでしょう。

要するに、純正スマホにしてもハードウェア自体に連続性がなく、次世代の純正スマホではまったく他メーカーと共同で製造することもあり得るため、サポート期間を限っているのでしょう。なぜなら、Androidは無料のためサポートを続けても何の利益も生まないからです。

また、Appleと違いGoogle純正スマホの利益も少ないと思われます。
従って、このままでは、スマートフォンを含めたエコシステム構築でAppleに後塵を拝し続けるかもしれません。同じく大手のMicrosoftは、タブレットやPCのSurfaceシリーズを自社開発し、いずれ再び自社のスマートフォンを発売するのではないかとの観測があります。


Googleも対策を怠っているわけではありません。AndroidというモバイルOS があるにもかかわらず、PCでもスマホでも動作するFuchsiaというオリジナルOSを開発しています。
Androidでは、コアの部分はLinuxカーネルを利用していましたが、Fuchsiaはカーネル自体からGoogleが構築しているとのことです。

Fuchsiaがスマートフォンでどのように動作するかは以下の動画をご覧ください。

Google、Appleに対抗するため、Fuchsiaに加えてカスタムチップも開発

加えてGoogleは、先日、AppleのAシリーズチップの開発を担っていたApple社員を雇用し、ARMアーキテクチャのカスタムチップを開発していることが明らかになりました。現在の「Pixel/Pixel XL」は、Qualcomm社製のSnapdragonというSOC(システムオンチップ)に依存しています。

Googleは、Fuchsia OSとカスタムチップを搭載したスマートフォンを自社開発し、Appleのようにアップデートによる新機能提供期間を長くするかもしれません。今後、AR(拡張現実)などの拡張機能が、ゲームなどのアプリに搭載されることは明らかです。そこでアプリからの利益やスマートフォン自体からの利益を得ようとすれば、自由にコントロールできるデバイスを積み上げてユーザーを囲い込み、自社デバイスの台数を継続的に増やしていかなければなりません。

そうするためにはOSを自社でコントロールし続け、ユーザーの信頼を得なければ囲い込みデバイスを増加させることができません。Appleは、OSとデバイスを自社で完全にコントロールすることにより囲い込みを行い、自社のデバイスを数億台かかえています。

AR、AIがスマートフォンの将来を握る?

今後、ますますAR(拡張現実)、VR(仮想現実)、AI(マシンラーニング)などの新機能を搭載したアプリが増加するとなると、自社のアプリ開発キットが動作するデバイスが多い方が有利です。Appleが最近公開したARKitは、サードパーティがAppleの数億台のデバイスを対象にARを使ったゲームなどのアプリを開発することができます。

GoogleもAndroidのVR技術「Daydream」とAR技術「Tango」を発表しスマートフォン市場において、ARなどの先端技術によってAppleの独走を放置してはいませんが、自社でOSとデバイスを完全にコントロールしていないため、この先どう進展するのか不安がつきまといます。

AR、VR、AIによってITの世界が変わる

今後はApple、Google、Microsoftの大手3社が、自社開発のOSとハードウェアを組み合わせたスマートフォンとアプリ開発環境を構築することで、ユーザーの囲い込み競争になるのではないでしょうか。それがアプリや各種コンテンツ、デバイスで莫大な利益を生み出すことは、すでにAppleが証明しています。

筆者の関心は、Googleが新OSのFuchsiaを中心としてデバイスを開発するようになれば、過去のGood Playなどで販売したAndroid対応アプリをどうするかということです。ユーザーにとっては、お金を支払って購入したアプリ(個人の資産)もたくさんあります。それをどうするのでしょうか。Fuchsiaに仮想環境を構築しAndroidアプリも動作させるようにするのでしょうか。

今後も、Apple、Google、MicrosoftにAmazonを加えて、様々な競争が展開されます。AR、VR、AIによってITの世界が大きく変化しようとしている今、私たちは非常に面白い環境に生きているのかもしれません。