【ビジネス】サイコパスが経営者になると怖い?

ここ数年、サイコパスと言う単語をよく耳にするようになりました。東大出身の脳科学者、中野信子氏が、著書やテレビのコメントで、このおどろおどろしい言葉を広めました。

サイコパスの傾向を持つ経営者は、しがらみなく行動できるので意外と成功した会社の経営者に多いとのことです。

サイコパスとは「精神病質」のことで、次のような気質を持っています。

サイコパスの特徴
・口達者で皮相的
・自己中心的でナルシスト
・良心の呵責かしゃくや罪悪感の欠如
・共感性の欠如
・感情が薄っぺらい
・異常なまでにウソをつくクセ
・衝動的な行動
・自分の行動をコントロールできない
・常に刺激を欲している
・責任感の欠如
・抵抗なく人を操る
・少年時代に犯罪歴がある
・仮釈放取り消しなどを受けた経験
(引用※1)

これらを私なりにかみ砕いて表現すると次の通りとなります。

「口達者で皮相的」
ワンマン経緯者は、中身がなく見栄を張るのが好きです。自分が前へと出ていき、目立ちたがります。ですから、業界組織などの役員になりたる場合が多いようです。

さらに、時々は社員を褒めたり心配したりすることもありますが、口先だけで頑張った社員への昇給もやりたがらない傾向があります。

「自己中心的でナルシスト」
ワンマン社長は、部下社員の苦労など分からず、自分が給料を払っているのだからハードワークをして当然だと考えています。

その反面、自分が苦労すると、周りの社員に愚痴を言い、部下社員の能力がないからだと批判します。いつも自分だけが可愛く、自分だけが大切にされるべき存在だと思っています。

「良心の呵責や罪悪感の欠如」
ワンマン経営者は、利益のためならば、違法すれすれの脱法行為も平気です。
むしろそれをすることが当然だと思っている節があります。私的経費を会社の経費で落とすことなど序の口です。

「共感性の欠如」
これまで賢明に頑張ってきた功労者が、一度失敗しただけでスパッと首を切られる場合があります。功労者が自分より目立つようになると気に入らないのです。
功労があった社員の今後の生活など全く気にしていません。

「感情が薄っぺらい」
感情が薄っぺらい=人間性が薄っぺらい。
社員には、どのようなことが合った場合、社長がどのような感情になり、社長がどのような行動をとるのかパターンが見えています。
だから、周りの社員は「またか」と思いながら耐え忍んでいます。

「異常なまでにウソをつくクセ」
人を動かすためならば、平気で嘘をつきます。
それも息を吐くように嘘をつくのでその場では誰にも気がつかない場合が多いのです。

嘘は、往々にしてあとで整合性がとれなくなってきます。そうなってもサイコパスの社長は全く気にしません。
普通ならば嘘がばれれば気まずい思いをしますが、当の本人は全く平気で、何もなかったように過ごします。

「衝動的な行動」
サイコパスの社長は、感情の赴くままに行動します。
今日決断したことを翌日に何もなかったように変更することも気にしません。
自己中心的で自分しか信じていないため、周りが右往左往しても自分の決断が正しいと思っているから、まったく気にもとめません。

さらに突然、新しい事業展開を行うと言い出して周りを混乱させますが、いずれ儲からないと分かると突然、事業展開を中止します。

「自分の行動をコントロールできない」
朝令暮改とも関連しますが、思ったことをすぐに口に出したり、行動に移したりします。そこに整合性は必要ありません。本人の決断と結果こそすべてです。

社長のパワハラも多くの場合、自分が悪いのではなく、部下の悪いところを指摘しているだけだと思っているので、部下社員に謝罪をすることはありません。だから、パワハラを繰り返すのです。

「常に刺激を欲している」
サイコパス社長は、いつも新しいことにアンテナを張っています。
新事業に関しても部下の提案をじっくり聞くことは余りなく、社外の専門家の話に耳を傾けます。

いつも刺激を求めて新しい仕事を探している姿は、まるでじっとしていると死んでしまうマグロのようです。社長にとって会社は、自分がゲーム感覚で楽しむフィールドでしかないのです。

「責任感の欠如」
これはサイコパスの大きな特徴です。ワンマン社長は、何かしら成功すると自分の手柄で、失敗は部下のせいにします。失敗するとまるで自分の決断を忘れたように「なんで、お前は判断を誤ったんだ」と社長の決断に同意した部下社員を責めることがあります。

「抵抗なく人を操る」
トップである限り、大なり小なり人を操らなければ経営は成り立ちません。ですが、そこには人間として人を大切にするというモラルがあるはずですが、サイコパス社長には、ほとんどそれがありません。

ですから、自分の思うとおりに組織を操るために急な降格人事や昇任人事を行い、プロジェクトを頻繁に作る傾向があります。
サイコパス社長は、抵抗なく人を操りますが、組織全体を俯瞰して人事を行う視点が欠如しています。

「少年時代に犯罪歴がある」
これは本人や近親者が明かさない限りなかなか分からない問題ですが、サイコパスは、法律や決まり事を破ってもバレなければよいと思っているのであり得る話しですが、「犯罪を犯しやすい傾向がある」というほうが正確なのではないでしょうか。

サイコパスは、以上のように非情で冷酷な面を持っています。かといって、自分の目上や得をする人には、非常に親切で良い顔をします。
ですから、日ごろは温厚に見せながらも、経営が悪化すれば社員の生活を考えずに簡単に賞与ををカットし、人員整理を行うことさえ、非常に合理的な行為だと思っています。
したがって、自分が気に入った社員以外は、ただのパーツの一つ程度の思いしかありません。それを分かって接することが、自分が壊れないようにする方策です。

引用
※1 PRESIDENT Online
「社長、記者、警察官のサイコパス度が高いワケ」
https://president.jp/articles/-/30638?page=2

Last Updated on 2022年6月26日 by Editor

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