Appleのイノベーション、iPhoneの次は、ヘルス分野に進出したApple Watchか?(その1)

Appleは、1997年にスティーブ・ジョブス氏が復帰してから、様々なヒット商品を生みだしてきました。ジョブズ氏は、ただ製品を売って利益を上げることだけでなく、Appleの製品によって人びとの生活を変えることを目指していました。

1997年、Appleに復帰後には、あのカラフルなスケルトンボディのiMacをリリースしヒットさせました。iMacのデザイナーはジョナサン・アイブ氏で、その後、ずっと2人の信頼関係は続き強い絆で結びついていました。

iMacは、素晴らしいデザインのパーソナルコンピュータでしたが、人びとの生活を変える製品ではありませんでした。

ジョブズ氏のAppleへの復帰後、最初に人びとの世界に変化を起こしたのはiPodでした。小さなボディに大量の高音質の音楽を持ち歩け、超シンプルな操作で、どこでも音楽を聴くことができるというのは画期的でした。

 

iPodをそれだけ使いやすいものにしたのは、iTunesの存在です。レンタルのCDから音楽を取り込むことができて、それを簡単にiPodに転送(同期)できるというのは非常に便利でした。

ただ、最初に音楽を持ち運べるようにしたのは、iPodではなくSONYのウォークマンでした。ウォークマンは音楽を気軽に持ち運べるようにした画期的な製品でしたが、最初はカセットテープでの再生で次にはCDやMD、そしてデジタル音楽プレイヤーへと変化していきましたが、本格的なデジタル時代の到来と共に音楽プレイヤーとしてはマイナーな存在となっていきました。

デジタル音楽プレイヤーのiPod自体も、それが発売される以前に多くのMP3プレイヤー市場に出回っていました。しかし、それらはiPodのようなオシャレなデザインでもなく、iPodとiTunesの組み合わせによる使いやすさにはかないませんでした。

iPodは音楽をより身近なものにすると同時にCDを廃れさせ、後のiPhoneの登場と共に音楽のダウンロード販売を広く普及させることになりました。

2007年に発売されたiPhoneは、電話・音楽プレーヤーのiPod・ウェブブラウザを一体化させました。日本では2008年発売のiPhone 3Gから発売され、本格的に普及してきたのは翌年のiPhone 3GSからでした。

iPhone発売以前にも、音楽を聞くことができてウェブを見ることができるスマートフォン的なデバイスは、PHSのウィルコムからW-ZERO3が発売されていましたが、根本的に違うのは、iPhoneは、その操作がシンプルで、機能を増やしたければApp Storeからアプリをダウンロードするだけで、ほとんどカスタマイズが必要なかったことです。(W-ZERO3のカスタマイズには、マニア的な知識が必要でした)

筆者はW-ZERO3を使っていましたが、iPhone 3Gを使ったとたん、これまでのウィルコム製のスマートフォンとの違いに感動しました。その後のiPhoneの快進撃はご存じの通りです。

次にAppleは、タブレットによって生活を変えようとしました。2010年にAppleからiPadがリリースされました。iPadは人びとの生活を変えるところまでは行きませんでしたが、タブレットという一つの分野を確立しました。

iPadは画面が大きい割には軽く、持ち運びには便利ですが、文章の入力や編集、画像の編集などの基本的な機能ではPCやMacにはかなわず、タブレットがなくてもiPhoneとMacがあれば十分だというこえがよく聞かれました。しかし、特定のユーザーに受け入れられるデバイスとして現在も一定量は売れ、安定的に存続し続けています。

iPadがiPad ProになってからApple Pencilが発売され、これまでMac・PCとペンタブレットを使っていたユーザーにとっては便利なデバイスとなっていますが、いまだに多くの人にとっては位置づけが不明確なデバイスであることには違いはありません。

iPhoneについては、2007年にiPhoneが発売されてから10年周年となる2017年発売のiPhone Xは、久しぶりにフォームファクタを変更しました。

2007年のiPhone発売以降は、App Storeの導入、アプリケーションの充実、iCloudによるデータ同期、Apple Payの導入、サブスクリプションの音楽サービス(Apple Music)の導入など、機能的・エコシステム的には充実しましたが、iPhone Xの基本的な発想は、2007年にiPhoneが発売されてから変わっていません。

現在は、iPhone Xが10周年記念モデルとして注目されています。それは、主にハードウェアのテクノロジーとそれに間するソフトウェア部分です。

具体的には全画面のOLEDディスプレイ、3D顔認識のFace IDですが、これが人びとの生活を変えると言うことはありません。iPhone Xができることは、Face IDやAnimojiのほかは、実質的にiPhone 8 Plusとほとんど変わりないからです。

今後、iPhoneが人びとの生活を変えるのは、拡張現実(AR)とマップの組み合わせでの建物や店舗の情報、3D認識とARの組み合わせによるユーザーへの物品の認識情報の提供や、さらにHomeKitが普及し、特別なアプリ無しに普通に家電をiPhoneでコントロールできる機能が標準で組み込まれるときでしょうか。

そういう意味でiPhoneが、再び人びとの生活を変えるデバイスなるためには、もう何年かが必要だと思います。しかし、もしかするとそのような機能もスマートフォンとしては普通の機能となり、iPhoneもコモディティ化して、廃れていく可能性もまったくないとはいえません。

そのような中で筆者が注目しているのがApple Watchです。

「Appleのイノベーション、iPhoneの次は、ヘルス分野に進出したApple Watchか?(その2)」

 

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