イーロン・マスク氏のTwitter買収の真の目的は何なのか?
様々な憶測を呼んでいる。
マスク氏自身は「自由な言論空間をつくる」として、これまでの規制の多いTwitterを変化させ、リバタリアン志向のマスク氏らしく、自由な言論に任せる方針をとろうとしている。
しかし、それには危険が付きまとう。Twitterを運営しているのは、私企業であり、限られた言論空間である。
従って、人種差別やヘイトなどを放置すれば、投稿した人物だけでなく、それを容認し続けるTwitterに対する莫大な数の訴訟が提起される可能性がある。
そのくらいはマスク氏も分かっているので、人種差別やヘイトなどの最低限の対策はとるだろう。だから、リストラしながらも言論空間を見守るAIは残し、そのアルゴリズムを維持するエンジニアは一部残すか、辞めすぎれば補充するだろう。
しかし、マスク氏の目的は、もっと自身の経営するテスラやスペースXなど企業の利益を守り、増大させるために、トランプ前大統領に再び大統領になってもらいたいということも背景の一つのようだ。
なぜなら、Twitterアカウントを失ったトランプ前大統領は、発言力が低下し、11月の中間選挙挙でも自身の応援が功を奏さなかった。イーロン・マスク氏は、ドナルド・トランプを応援すると明言している。
現在のバイデン大統領は、民主党であるため、自動車労働組合の支援を受けていて、労働者軽視のテスラのやり方には反対している。
そこでマスク氏は、バイデン大統領を嫌っていると言われる。ここで出てくるのが「敵の敵は見方」という論理であり、トランプ大統領が復活すれば、自ずと大統領選前にwitterアカウント凍結を解いた貢献が評価され、マスク氏経営のテスラやスペースXは、優遇される。
しかし、これはマスク氏にとって危険な賭けのように思える。Twitterの言論空間が荒れれば、多の企業がTwitterの代替を考え、乗換を促していく。
そうすればTwitter株価は急落し、Twitterは存続できないかもしれない。現在でもTwitterが強いのは米国、日本など一部の国や地域に限られているし、穏健なスポンサーは、広告の出港を停止している。
マスク氏の私怨は、Twitter経営に悪影響を及ぼす可能性が高い。
Last Updated on 2022年11月21日 by Editor
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