アップルがPCマーケットで大きく飛躍遂げた要因の一つが、2006年から、IBM/モトローラ製のCPUであるPowerPCからIntel製のx86系のCPUに乗り換えたことでした。
公には、AppleがPowerPCの開発速度が遅れ、Macの性能アップの見通しが立たなくなったからだということですが、それ以外にもPowerPCのシェアが小さいためにCPUの購入価格が高止まりしていたことも理由の一つだと推測されています。
うがった見方をする人は、Intel Macによって、Windowsも動作させることができるので、Macのシェアを増やすためにそれをしたかったのだと述べていました。
結局、Intel Macは、ユーザーにとって大きなメリットがありました。その頃のIntelは、ムーアの法則、Intelの創業者の一人であるゴードン・ムーアが論文で示した「半導体の集積率が18カ月で2倍になる」という考え方で躍進していました。
しかし、最近のIntelは、すでに時代遅れになりつつある10nm製造プロセスの立ち上げに苦しむほど、製造技術力が低下しています。7nm製造プロセスでのチップ生産は2022年後半〜2023年初頭まで遅延することが明らかになっています。
すでにライバルであり、AppleがiPhoneやiPadのAシリーズチップを製造している大手ファウンドリである台湾のTSMCが、5nm製造プロセスのラインを立ち上げており、2020年発売の新iPhoneは、その最新のラインで製造されたチップが搭載される見込みです。
あのCPU界の巨人Intelでさえ、新技術に対応できなくなってきています。その理由の一つは、過去の遺産に縛られていたことです。かつてIntelが成功したx86の命令セットをいまだに引きずっていることです。
これが最新のCUを開発する際の足かせになっていますが、それだけではありません。
Last Updated on 2020年7月28日 by Editor
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