安倍首相の新型コロナウィルス対策が迷走している。
もちろん、問題は安倍首相の決断力なのだが、その決断に大きな影響を与えている官邸官僚の存在を無視することはできない。
3月下旬の3連休には、市民(首相も)の気が緩んで、コロナどこ吹く風で都内は大賑わい。オリンピックの延期が決まるまでは、強力な外出自粛要請をしなかった。1年延期もどうなるか分からない中での判断先送りだった。
明らかにこれも先を読み誤っていた。いくら日本国内の新型コロナ感染患者が少なくても、世界ではコロナウィルスが真延々し始めていて、海外からこの夏のオリンピックを感染に来られる状況ではなかった。だから、もっと早くオンピックの延期を打つ出すべきだったが、森喜朗(東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会会長)氏に気を使ってか、判断が遅れてしまった。
また、3月14日(土)に新型インフルエンザ等対策特別措置法が施行されたにもかかわらず、緊急事態宣言を出すために必要な政府対策本部が3月26日(木)になるまで、設置されなかった。これの正確な理由は分からないが、元財務官僚で嘉悦大学教授の高橋洋一氏は、単に官僚が緩んでいて設置を忘れていたのではないかと述べている。
問題は、安倍首相自身の能力、政治家の危機管理能力の欠如だ。だが、もっと深刻なのは、時事通信によると安倍首相が、専門家ではなく、子飼いの官邸官僚の言うことにしか耳を傾けなくなっていることにあるという。特にこれまで安倍首相を支えてきた菅官房長官と距離ができたことも大きい。
ますます、安倍首相は、大本営参謀等も言える秘書官を初めとした側近官僚の助言にのめり込んでしまう。典型は、小さくて評判が悪いアベノマスクで。これも経産省出身の官僚の提案らしい。
太平洋戦争時に作戦を立案した大本営参謀が、最悪だった理由は、米軍の戦力を詳細に分析せずに戦争を立案、さらに戦争開始後の作戦立案に人間関係を持ち込んで「あいつが言うのなら仕方がない」といった個人的感情を交えて作戦を決定していたことだ。
なんだか、官邸官僚も似ている。自分の出身官庁の利益を真っ先に考える。さらに専門家でもないのに新型コロナ対策に口を出す。安倍首相は首相で、そんな子飼いの官僚が不倫で、ホテルを公費で支払ってもおとがめ無しだ。
所詮官僚は、官僚の論理の中でしか判断できない。だから今回の新型コロナのような戦時体制にも似た状況には、全く対応できない。
しかし、官邸官僚は権力を手放したくないものだから、所得が半減した書体への30万円の給付といった複雑なシステムを考え出す。いまだに申請者は、個人ではなく世帯主とかに拘っている。
こういう場合には、政治判断が必要なのだが、それも世論に押しまくられての後手後手後手。
白鵬大学の岡田教授が述べているように、アビガンとかの治療薬は特別に医療現場に早く出して欲しい。厚生労働省による治験特別措置でも、一般に投与が開始されるのは、6月以降になるという。
それまでにいったい何人の命が失われるのか。
迅速な決断を望みたい!
by モバイル林檎
Last Updated on 2020年5月16日 by Editor
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