今、勢いのあるIT企業といえば、AppleやGoogle、それにAmazonもネット販売だけでなく、クラウドでAppleやGoogle と張り合うところまで勢いづいいます。
それに比べて、Microsoftは収益だけはガッチリあげてる優良企業であるのも関わらず、勢いがありません。勢いがない(または勢いのないように見える)理由はWindowsとOfficeという古くからある売れ筋ソフトに頼りきっているため、保守系なイメージが定着しているからでしょう。
Apple、Google、Amazon、Microsoftは、それぞれ独自のスタンスでコンピュータに関わり、それぞれ異なった収益構造を持っています。Appleはハードウェアの販売を収益の柱としてコンピュータ(IT分野)に関わり、Googleは検索・広告で関わり、Amazonはネット販売で関わり、Microsoftはソフトウェアを収益の柱として関わっています。
巨人Microsoftにとっての驚異は、OSなどのソフトウェアの低価格化が進むことです。しかし、世界はMicrosoftの意に反した方向に進んでいるようです。例えばAppleはハードウェアを売ることがメインなので、新OSのMac OS X Lionを2600円という超低価格で販売します。
また、GoogleもAndroidだけでなく、Chrom OSを次開発し無料で配布している状況です。Googleは検索連動広告という分野で覇権を握り続けるためにOSや各種ソフトを販促品のように無料でばらまいています。
さらにMicrosoftにとって驚異なのは、Apple、Google、Amazonの戦いが、ハードウェア、OS、デバイス、コンテンツ販売、クラウドの提供などを総合したエコシステムの戦いになってきていることです。要するに各社がエコシステムでユーザーを囲い込む戦略のため、必要と有らばソフトウェアを無料にしてしまう仁義無き状況になりつつあります。
Microsoftもエコシステム構築のため、Windows Liveでクラウドを普及させようとしていますが、魅力的なコンテンツがないためなのか、話題にも上らない状況です。(Windows Liveは20GBも無料で使えます)
DigiTimesが、MicrosoftがWindows8のタブレットを自開発しているという情報を報じていますが、単なる噂ではなく、エコシステムを創り上げるための戦略の一つなのかもしれません。
以前なら、Microsoftのようにソフトに集中する「選択と集中」方式のビジネス・モデルは優れていたかもしれませんが、現在はエコシステム=総力戦であるため、必要であればAmazonのようにハードウェア(Kindle)の販売にも力を入れなければなりません。
Appleは自分たちの弱点であったクラウドを「iCloud」で改善しようとしています。GoolgeはeBook StoreやChromウェブストアで弱かったコンテンツ販売に力を入れようとしています。AmazonはiPad 2に対抗するようなタブレットを発売予定です。
このようにApple、Google、Amazonの戦いが熾烈になればなるほど、エコシステムで広く浅く収益をあげる構造になり、Microsoftのようにエコシステム構築で遅れをとり、ソフトウェアに依存している企業の立場は弱くなります。
by Haruki_Moon
Last Updated on 2016年11月12日 by Editor
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