Appleと私のジレンマ Appleが成功すればするほど、恐怖心が増して行くのはなぜ?

「私はアップル製品の大ファンだ。自宅はアップル製品であふれているし、もちろん最新のiPadだって手に入れた。それなのに、なぜこんなにもアップルという会社に恐怖心を覚えるのだろう。」ダニエル・ライオンズ(ニューズウィーク日本版より)

残念ながらこのニューズウィークの記事に同意せざるを得ません。

ダニエル・ライオンズは以下のことを言っています。
・Appleはアプリを自分たちでコントロールしようとしている。
・アプリだけでは飽き足らず、広告までコントロールしようとしている。
・フラッシュで動画を配信されることを警戒してフラッシュを排除している。

Appleは、iPod、iPhone、iPadによってフリークのためだけのAppleを抜け出して大衆化路線を歩んできました。もうフリークが愛し、フリークが購入した過去のAppleとは違います。それなのに彼らは独自の価値観をユーザーに押し付け、フリークを相手にした過去のAppleのままでいようとしているようです。

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AppleはiPhoneなどの成功によって売上は急上昇し完全に国際的な企業になりました。iPhoneを売った後、さらにアプリや音楽で儲けるという二度おいしい商売を完成させました。

このような商売が成功してきた背景には、Appleの製品が素晴らしい質感、時代にマッチしたクオリアが大衆に受けたことに加え、デジタル化された音楽やアプリは複製がカンタンでオンラインストアでの販売に適していたことが挙げられます。

Apple=ジョブズ氏が不必要な装飾は一切排除し、ミニマムの美しさを強調し、そのポリシーすべての製品に貫徹し続けていることには、拍手喝采を送らざるを得ません。まるでメルセデスが、一貫したデザインを守り続けながら、高付加価値の商品を売っているのとどこか共通したものを感じます。

ただAppleがメルセデスやルイ・ヴィトンと違うのは、Appleを支えているんは、見えっ張りな金持ちユーザーではなくて、Appleの独自性に惚れ込んだ少数派の人達です。
これからAppleの製品がますます大衆化することになれば、Appleを支えてきたフリーク的なコアユーザーはAppleへの信仰を取下げるかもしれません。

ジョブズ氏の”アプリ開発環境の独占、アプリ販売の独占、広告販売の独占などの何もかも囲い込む作戦”は功を奏するでしょうか?
これは少し前に司法当局が調査を始めたことが報道されたように、独禁法(反トラスト法)とのせめぎ合いでもあります。

私たちがAppleに対して恐ろしさを感じれば感じるほど、司法当局はAppleの行動に興味を持ち、捜査を続けるでしょう。それがこれから、Appleのジレンマになるでしょう。