[せんべろコラム]官僚的なNTTの支配下に置かれたドコモはどこへ行くのか?

9月29日(火)のNTTによる、NTTドコモの完全子会社化についての記者会見で、NTTの澤田純社長とドコモの吉澤和弘社長が、子会社化の背景とロードマップを語ったが、終始、ドコモの吉澤和弘社長はしぶい顔だった。

完全子会社化を実行する理由が、グローバルレベルでのダイナミックな経営環境に対応していく必要があるということだが、吉澤社長の浮かないか顔を見る限り、政府が最大株主のNTTによるドコモの収益の取り込みだと思えていまう。

NTTの完全子会社になることによって、一般株主への配当の重みがなくなり、携帯料金の値下げがやりやすくなるのは、悪鬼らかだ。

NTTの澤田社長が述べたグローバルレベルでのダイナミックな経営環境に対応して行くためと言う言葉は、よく見えない話だ。

何しろ、NTTは、電電公社から始まった官僚的な組織だ。それに比べて、ドコモは、ソフトバンクなどとの厳しい競争に耐えてきた。加入者数が一番であるのに営業利益が大手キャリアで最低というのは、ナンバーワンキャリアとして、それだけ顧客サービスや品質の高さを求められてきたからだ。

これからのドコモには、茨の道が待っている。au、ソフトバンクは、自由な発想で経営を続けるだろうし、価格面では、楽天モバイルが勝負をかけてくる。

これからのドコモは、半国有化された状態で、戦いを挑んで行かざるを得ない。吉澤社長の曇った顔がそれを表している。

Last Updated on 2020年10月4日 by Editor

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