この20年間で、アメリカの名目GDPは約4倍になり、中国は約6.7倍になった。しかし、失われた20年の停滞を続けた日本の名目GDPは、約1.6倍と大きく後れを取っている。
しかも、2017年における中国の名目GDPは、日本の約2.7倍と大きく水をあけられている。
それとともに日本の世界への影響力は、低下し、中国の影響力が益々高まっている。やはり、国力とは経済力と正比例する。経済力があれば、経済援助で国連の票を集めることができるし、外交力の裏付けとなる軍事的なプレゼンスが増加する。
「日本人の勝算: 人口減少×高齢化×資本主義」の著者であるデービッド アトキンソン氏は、元ゴールドマン・サックス「伝説のアナリスト」と呼ばれ、日本通で知られている。
この著書の中で、アトキンソン氏は、最低賃金を上げるように求めている。人は、正当な評価、すなわち賃金を支払わないと動かない。某左翼系政党のように経済的なバランスを考えない賃上げは、逆に経済を混乱させるが、今のような労働分配率が低い状況では、消費〜生まれる国全体の好循環が期待できないと筆者(モバイル林檎)は考える。
日本に拠点を移してから30年、さまざまな出来事を目の当たりにしてきました。
経済の低迷、それにともなう子どもの貧困、地方の疲弊、文化の衰退
――見るに耐えなかったというのが、正直な気持ちです。(デービッド アトキンソン)
以下が本書の目次内容です。
■主要目次■
第1章 人口減少を直視せよ――今という「最後のチャンス」を逃すな
第2章 資本主義をアップデートせよ――「高付加価値・高所得経済」への転換
第3章 海外市場を目指せ――日本は「輸出できるもの」の宝庫だ
第4章 企業規模を拡大せよ――「日本人の底力」は大企業でこそ生きる
第5章 最低賃金を引き上げよ――「正当な評価」は人を動かす
第6章 生産性を高めよ――日本は「賃上げショック」で生まれ変わる
第7章 人材育成トレーニングを「強制」せよ――「大人の学び」は制度で増やせる
Last Updated on 2019年6月27日 by Editor
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