先日、Appleのティム・クックCEOが、トランプ大統領に米国内で3工場を建設するという約束を行いましたが、多くの専門家は、それの実現は不可能に近いと考えています。
実はサプライヤーのFoxconnが、米国内でディスプレイ工場を建設すると発表しましたが、これはApple向けではなく、シャープ向けのディスプレイになるとのことです、
クリエイティブ・ストラテジーズ(Creative Strategies)のアナリスト、カロライナ・ミラネシ(Carolina Milanesi)氏は、AppleがMac Proの(組み立て用の)小規模施設から、3つの工場へ移行することはないと述べています。
Appleは、過去に米国での製造を試みてきましたが、成功とはほど遠い状況です。
2012年にAppleは、1億ドル(約110億円)を投資して、テキサスとカリフォルニアに「Flextronics」と「Quanta Computer」とのパートナーシップを結び製造工場建設を発表しました。
しかし、Appleは問題に直面しました。テキサス州オースティンの工場では、Mac Proの製造を行い、Appleは大々的に米国内での製造を始めたとPRしましたが、当初は60%から70%の製品が品質を満たさず苦労しました。
Watching the Mac Pro come together in Austin yesterday,thanks to a team loaded with American manufacturing expertise. pic.twitter.com/5LcCOFIVgC
— Tim Cook (@tim_cook) 2014年6月6日
また、オースティンの工場では労働者の問題にも苦労しました。元Appleの製造監督者だったアラン・ハンラハン(Alan Hanrahan)氏は、従業員の80%以上が、1日当たり8時間働く最低賃金の契約労働者で、労務管理に苦労したとのことです。労働者は、36時間の契約労働時間が終了したり、シフトの時間が終わると、例えラインが動いていてもラインから離れ、帰ってこなかったと言います。
このように米国内での製造は、労働コストの問題やパーツを輸入する問題などで中国で製造するよりも、かなりコストが高くついた上に、品質管理や労務管理の問題もハードルとなっているようです。
(via 9 to 5 Mac)
個人的な見解ですが、Appleが米国内で工場を開設するならば、大規模なものではなく、最小限の労働者しか必要としない機械化された組み立て工場だと考えられます。
その際に有力なのは、これまでのMac Pro以外に今年の12月発売予定のiMac Proが考えられます。
Last Updated on 2017年10月11日 by Editor
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