北欧のフィンランド、ノルウェー、スウェーデンなどの先進国では、税金負担率が高い代わりに老後に心配しなくてもよいように高福祉であり、若年者への教育支援も手厚い。このような国では、決まって政府や公的機関の情報公開が積極的に行われている。
私は、以前の記事で日本の発展を阻害しているのは、情報公開レベルが低く、政府とか官僚組織による恣意的な政策がチェックされないところに一因があると述べた。
断っておくが、私は特定の政党やその主義主張に基づいてこの記事を書いているのではないことだけは明確にしておく。
日本の情報公開は、以前から政治や官僚に都合の悪いことについては黒塗りにされ、乗り弁当と揶揄されてきた。官僚側の黒に利の理由は、公開によって対象者のプライバシーが侵害されたり、不利益を被る可能性があるとして、あくまでも自分たちの保身ではなく、被公開者や団体・組織に不利益をもたらす可能性が強いからというものだ。
要するにノリ弁当(書類を黒塗りにする)にするかどうかの判断は、官僚組織やその背後にいる政治家の判断に任されているといってよい状態だ。
この度、共産党の宮本議員が統一教会が2015年に文部科学省花蓮団体の文化庁に「世界基督教統一神霊協会」から、現在の名称である「世界平和統一家庭連合」への名称変更申請を願いを提出した内部の決裁文書の公開を求めた。
しかし、やはり出てきたのは最も重要な変更理由についての記載がノリ弁になっていた。統一教会は、曲がりにも宗教法人であり、非課税という特権を受ける公益法人である。その統一教会が統一教会が。どのような理由で名称変更を願い出た結果、文化庁及び文部科学省が、それを認めたのかは国民の注目するところだ。
なぜならば、統一教会は、1980年代から1990年代まで、霊感商法として各種の壺などを守護霊の祟りを鎮めるためなどと信者をだまして高額で販売していた組織だからである。その組織の中身が変わらなれば、名称変更などできるはずもなく、元文部科学省事務次官の前川氏の発言によると、文化庁の課長時代に申請を受けたが、教団の中身が変わらない限り、名称変更は認められないとして、変更を認めなかった」という趣旨の発言を最近行っている。
2015年当時、名称変更についての実質的な権限を持っているのは、下村博文元文科大臣だった。彼は清話会(安倍派)に属し、統一協には人材面等で選挙協力を得ていた。
その政治家側の元締めが、岸信介から続く東一教会との関係を維持してきた安倍元首相だと言われている。
そのようなことは、私たち一般人にとっては、遠い世界の話だが、正してほしいのは政治家がカルト宗教との関係を持たないこと、そして、その問題に関連することに関しては、これだけ社会の関心が高まっていることから、ガラス張の情報公開に努めてほしいということだ。
私が考える日本の発展の一丁目一番地は、ガラス張りの政府運営を行うための徹底的な情報公開である。これができないのならば、政治家と宗教、政治家と財界などの癒着は、今後も続き、血税がもとになっている国の税金が無駄に使い続けられるだろう。
「統一協会」の名称変更の決裁文書、文化庁から資料として提出がありましたが、なぜか、名称変更理由(規則変更理由〉は、墨塗り。ここは、墨塗りしてはならないと思います。隠さなければならない事情が書かれているのでしょうか。開示を求めます。 pic.twitter.com/D5ZZlBmNhS
— 宮本徹 (@miyamototooru) July 26, 2022
M林檎
Last Updated on 2022年7月30日 by Editor
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