[アップルの神が微笑むプチ仕事論](6)適材適所で長く使う、MacとiPadの違い

アップル製品のMacとiPadをどう使い分けるのかを考えてみたいと思います。

特に最近iPad Proのマルチタスク機能が強化されて上にこれまでのSmart keyboardに加えてトラックパッドまで使えるようになったことで、Macは不要ではないかと考える人も増えてきています。

確かにiPad Pro用のMagic Keyboardは、トラックパッドが搭載されているので、これを使えばMacライクに使用できます。しかし、AppleがMacとiPadとの統合を否定するように、MacとiPad Proは、機能面で大きな違いがあります。

MacとiPadでのどちらを購入しようかと迷っている人は、以下のことに注意してください。

アプリを同時に2個までしか切り替えて使わない人は、iPad Proで十分なシーンが多いと思います。
しかし例えば、SafariやChrome、Word、ExcelにZoomなど多くのアプリを同時に起動させて、切り替えて使うような人は、Macでないとニーズが充分に満たされません。

iPad Proは、もうPCだという人がいますが、購入する際にこの重要な点を把握してからでないと、後で後悔することになります。

ほかにもMacのアプリは、フル機能を装備していますが、iPadに移植したアプリは、フル機能ではなく、一部の機能制限がある場合がほとんどです。
ですから、自分が使用したいアプリにどのような機能制限があるのかを調べておく必要があります。

さらにiPadやiPad ProにMagic KeyboardやSmart keyboardを付けると、もはや軽量のノートPCと重量も価格もあまり変わらなくなります。それならばMacBook Airにしたほうが便利そうです。

iPad Proのアドバンテージがあるのは、実はMagic KeyboardやSmart keyboardを使用しないシーンです。

Apple Pencilを使っての描画やデザイン、音楽アプリで楽曲のアイデアを構想するなどといった利用法です。
このような使い方は、圧倒的にiPadの独壇場です。

また、電子書籍を読んだり、動画を見るのも、寝転がってみたり、ソファでゆったりとみたりする際にはiPadを活用する方が快適です。

ですが、アップルは、コンテンツ消費型デバイスといわれたiPadの利用を外付けキーボードにトラックパッドに搭載することにより、ユーザー層を広げていくつもりです。しかす、Macとの共食いは避けたいところです。

そこでスプリットビューを導入して、限定されたマルチタスクを導入し、Macとの差別化を図っています。これによって共食いは避けられています。
要するにiPadをPCのような高性能をPRしながら、Macとは明らかに操作性が異なるデバイスに仕上げています。

さらにアップルは、価格に見合うだけの品質や使用感を提供しようとし、これまでは成功しています。
コアなユーザーの多くは、アップル製品の多くが、他のブランドよりも長期間使用できることを理解しています。

例えば、バッグ、時計、万年筆のほか高級製品は、そのデザインの高級感、高品質と共に長期間使用できることが喜びの一つです。従って奇抜なデザインを採用することは、あまりありません。

ジョナサン・アイブのチームは、高級感のあるデザイン、例えばMacBookシリーズでは、アルミニウムフレームのシンプルなデザインを産み出しました。このシンプルなデザインは、基本的なデザイン思想を変えずに現在も継続しています。

ただし、アイブのデザインが全て成功したわけではありません。例えば2002年発売のiMac G4は、半球体のボディとその上にディスプレイがある置物のような奇天烈(キテレツ)なデザインで、挑戦的ですが、現在のシンプルなデザインスタイルとは異なります。

アップルが筐体全体にアルミ合金を使用し始めたのは、2003年のPowerMac G5からです。2003年以降、アップルのデザインが変化していきます。この時期にアップルのデザインチーム内に何か大きな変化があったのです。

2004年にiMac G5は、非常にシンプルな現在のデザインに通じるデザインに変化しました。そして、2007年の初代iPhone(日本未発売)、2008年のMacBook Airで大幅にデザインが変化していきます。

それ以降は、あらゆる製品がアルミ合金などの金属を中心とした筐体に変化していきます。
それは、アップルの中でデザインのパラダイムシフトが起きたようです。

さて、ビジネスの世界においても人間の成長においても、変化は徐々にやってくるものではありません。
突然のアイデアやひらめきによって、物事が大きく変化していきます。おそらくアップルのデザインチームにもそれがあったのでしょう。

突然のひらめきは、「神が降りてくる」とも放言されます。真剣に悩み試行錯誤していると、突然、神が降りてくることがあるのです。
これはとことん、神経をすり減らすほど追求し、分析し、考え尽くした時に突如降りてきます。

このインスピレーションは、本当に神から降りてくるようにふっと新しい考えが浮かびます。
この神様からの贈り物を利用できる人が、社会を変えるような大きな仕事を成し遂げるのです。

Last Updated on 2020年7月29日 by Editor

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