あの美しくてスマートな筐体に包まれた素晴らしい能力の数々。
まず、私たちはスリープモードにしておけばさっと立ち上がるその機敏さに惚れ込みます。ネットブックにもスタンバイ機能がありますが、iPadの機敏さには到底勝てません。
その機敏さに慣れるとネットブックの起動が愚鈍さの現れのように思えてきますが、それは考えすぎですし、差別です。彼らには彼らなりの魅力があるのです。
ちょっとフライングして、操作の話から始めてしまいましたが、iPadの本領はあの美しいボディ・デザインです。iPadを見ているとまるで何か高貴なものを目の当たりにしているような気分になります。この5万円ほどの機器にそれほどの高貴さを持たせたのは林檎屋の職人たちです。中身のほとんどが沸騰する中国や台湾で作られた素朴な部品ですが、それに素晴らしい化粧を施して貴婦人に仕立て上げたプロヂュースの腕は特筆すべきものです。
iPadのディスプレイは冷たく頑丈なガラスパネルで覆われています。顔が映るほどつややかなディスプレイは、iPhone譲りのマルチタッチ・ディスプレイです。
驚くほどの鮮やかさと表現性を持ったディスプレイ(タッチパネル)を撫でるとまるで魔法をかけたように画面に伝わり、iPadのソフトウェアを動作させることができます。あの無骨な感圧式のタッチパネルなどもう使えるはずがありません。
iPadは美しいだけではありません。さらに魅力を加えるのは、その豊富なアプリケーションたちです。iPhoneのアプリがそのまま使えますが、あの大きなディスプレイにiPhone用の解像度の低いアプリを使うのはブタに真珠のようにまったく無意味です。やっぱり使うならば専用アプリと行きたいところです。
そのアプリたちは、ビジネス用から、ゲームまで多彩なアプリが揃っています。それらのアプリの中から好みのものを自由にインストールして自分なりのiPadを作り上がるのも楽しみの一つです。もちろんPCのアプリのように、これでもかというほど盛り沢山な機能を詰め込んだ巨大アプリはありません。それはあの瞬間起動とバッテリーの持続のためにOSやCPUなどをコンパクトかつ質素にしなければならなかったからです。でも、何でも盛り込むのではなくトレードオフを考えながら、絶妙のバランスを保っているのもiPadの魅力です。
iPadを手にソファに寝転がってブラウジングし始めると、その安楽さに浸ってしまい、それ以後、iPadが手放せなくなります。
あっ、そうそう、忘れてはいけないのは思いっきり頑張っている内蔵スピーカーです。あの薄いボディの一番下に慎ましく存在するスピーカーが思わぬほどの音量を出してくれるのです。その素朴なサウンドの質感はオールディーズやクラッシクロックを聴くのにピッタリです。
よく、iPadを買わない人が言うセリフに「重すぎる」「高価すぎる」という意見あります。
しかし、その方たちに「今更何をおっしゃるウサギさん」と言ってやりたい気分です。
iPadをよく見てください。あのセクシーなボディで10時間使用可という途方もないスペックを実現するために体内に無理をしてバッテリーを詰め込んでいるのです。リチウムイオン電池は重くてかさばりますが、林檎屋の職人たちが見事にアセンブルしてくれたので、魅力的なボディを維持出来ているのです。
世のお父さん方、iPadのセクシーボディを見習い、突き出たお腹をスリムにして腰パンでもはいてみる気合でダイエットしてみるのはいかかでしょうか。
でも、人間の本当の幸せは物質的なものよりは心の平安です。従って世界を否定的に見るよりは肯定的であるほうが多くのことが順調に運び、穏やかな心で過ごすことができます。iPadを持ちながら、iPadへの不満をたらたらと述べるのは幸せを放棄していることと同じではないでしょうか。この世に完全なものは存在しないのです。
あの若々しかったジョブズさんも色々なアイデアを搾り出すうちにいつのまにか年老いてしまったように、世の中はとても儚いものです。
この夢のような世界の片隅で、ソファにどっぷり身体を預けて、iPadでしみじみと音楽を聴きながら、iPadで本を読むとき、今まで味わったことのない”永遠の今”を味わえるかもしれせん。
例えそうでなくとも、iPadに熱い視線を送ってやれば、きっとiPadがあなたに愛を送り返してくれるはずです。
今晩はiPadを抱いて寝よう!
Last Updated on 2010年9月27日 by Editor
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