[電脳コラム]観光立国という幻想をもう一度?

日本政府は、経済成長政策の一環として、日本を観光立国にする目論見でした。
2020年度には、4,000万人のインバウンドを見込むほど、鼻息が荒く、絶好調でしたが、それが新型コロナウイルスの流行で、一気に吹っ飛んでしいました。

観光産業の救済対策としてGo toトラベルキャンペーンを実施ますが、あくまでもこれは日本人対象であって、4,000万人の外国人枠は完全に消失してしまったのです。

もちろん、新型コロナの流行は予想外でしたが、外国人頼みの経済成長対策は、いかがなものかと言う意見もありましたが、政府は、これ以外に有効な経済対策はなくいため、積極的に外国人観光客を誘致してきました。

新型コロナウィルス流行後は、おいそれとは以前のような外国人頼みの経済対策はできないはずですが、おそらく政府は、Go toトラベルキャンペーンを実施したように、いずれインバウンドの復活を目指すでしょう。それ以外に目立った経済成長対策がないからです。

それだけ、日本の経済政策は手詰まりになっているのです。
過去30年、個人の収入は低下する一方で、経済成長もわずかしかない状況を脱出するには、もっと抜本的な規制改革が必要です。

政府の能力不足に拍車をかけているのは、トップが、在任期間にこだわるあまり、財務省にも配慮した八方美人的な対策しかとらないことも影響しています。アクセルを踏みながら、同時にブレーキを踏む財政政策になっています。

申し訳ないですが、総理が、エネルギー政策が専門で経産相出身の今井首相補佐官の意見ばかり聞いていては、アベノマスクのような愚策だらけになってしまいます。

これも政治家が、本当の意味で官僚を使いこなす力がないからです。さらにコロナ対策を見てみると、学者などの専門家を使いこなす力にも欠けています。

今の自民党に交代する野党勢力はなく、政治家全体の劣化が起こっています。

今後、大地震、気候変動という厳しい状況が待ち受けている日本だけに、政治力のアップを図らなければ、日本は完全に二等国家に転落することは間違いありません。

Last Updated on 2020年7月20日 by Editor

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