昨日はGoolgeがモトローラ(Motorola)の携帯電話部門のモトローラ・モビリティを125億ドル(9600億円)で買収るというある意味、驚きのニュースが入ってきました。
これはGoogleのモバイル事業への並々ならぬ関心というか、本格的なAndroidへのテコ入れというか、Appleへの対抗策というか、Googleにとっては、現在所有しているキャッシュの390億ドルの約3分の一を使うという非常に大きな決断でした。(Googleが約3兆円ものキャシュを持っていること事態自体驚きでしたが)
様々な報道を総合し、なぜCEOのラリー・ペイジが決断したのかを以下にピックアップします。
- Microsoft・Appleから特許攻撃を受けており、対抗上、Androidを守るための強力な特許が必要だったこと。
⇒モトローラモビリティの買収でGoogleは24000件の特許を手にします。(対抗する特許を持っていれば、和解に持ち込めます)
- Android系デバイスは、総体としては巨大な勢力ですが、個々に見るとAppleのiPhoneやiPadに大きく引き離されていること。
⇒ユーザーの利便性を向上させるため、Appleのようなソフトとハードの両方を開発する垂直統合方式のデバイス開発を選択(せざるを得なかった?)⇒Apple方式のエコシステムを構築
大きくは以上の2点です。Googleにとっては1番目の特許だけでも大きなメリットがあります。しかし2番目の理由はGoogleにとて諸刃の剣です。
その理由は、今までAndroidデバイスを開発・生産してきたSamsung、HTC、LGなどのメーカーにとっては、今回のモトローラ・モビリティはライバルです。OSの提供先が所有する企業がスマートフォンなどのデバイスを提供すれば、(Android勢の中で)一人勝ちする可能性があるので、この買収によりGoogle離れが起こる可能性があります。
ひょっとして、この買収で漁夫の利を得るのは、Windows PhoneのMicrosoftかもしれませんね。
→ノキア株急伸、グーグルのモトローラ買収で脱「アンドロイド」に期待(Bloomberg)
Last Updated on 2016年4月25日 by Editor
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