WSJ日本版が任天堂の苦境を伝えています。「任天堂は米アップルの最新の餌食」(7月30日)(タイトルの訳がおかしいですね)
要はスマートフォンの低価格ゲームにユーザーを奪われてしまい、比較的高価格のゲーム専用端末やゲームソフトが不振で、2月に発売したばかりの3DSの販売価格が250ドル→170ドルに引き下げられるというもの。日本では8月11日から1万円の値下げが行われます。
家庭用ゲーム機市場はiPhoneやiPadなどの新興勢力に押され、その中でも最も大きな影響を受けているのが任天堂という構図です。いわゆるゲーム専業メーカーが苦境に立たされているのです。
任天堂はWiiなど画期的なゲーム機を生み出し、その人気によって5000円弱もするようなゲームソフトを販売して利益を上げてきましたが、iPhoneなどのスマートフォンがパワーアップして、高解像度の液晶とCPUパワーを持つようになって、それで手軽にゲームが楽しめるようになると、多くの人がわざわざゲーム機を購入する必要を感じなくなりました。
世間の空気として、ゲームへの姿勢が「構えてプレイする」ものから、空いている時間に「さっとプレイする」ものへと変化してきています。それによって新たに高価格のゲームソフトを購入する必要はなく、低価格または無料のそれなりに遊ぶことのできるソフトで十分だと考える人が増えています。また収入が増えないこともゲーム機離れに拍車をかけています。
今はネットに繋がり、ある程度のCPUパワーを持つデバイスならば、どれもがゲーム機として活用できる時代です。(スマホもタブレットもデュアル・コアCPUを搭載する時代ですからね)
その環境の変化に任天堂は乗り遅れてしまったのです。数年前には、まるっきり考えられなかった事態です。
世の中の変化に対応して新たな価値を生み出すことのできるメーカーしか生き残れない時代に突入していることは確かです。
次の餌食は、これといった功績のないハワード・ストリンガー会長に8億円もの報酬を払っているSONYかもしれませんね。
個人的には、任天堂はゲームが使いやすく、定番ゲームがプリインストールされているようなスマホ(Android系)を開発して、早くリリースすべきだと思いますが、どうでしょうか?
Last Updated on 2015年5月18日 by Editor
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