[せんべろコラム]ルサンチマン!? 強者は弱者同士を戦わせる!

ルサンチマン

ルサンチマン(仏: ressentiment)は、主に弱者が強者に対して、「憤り・怨恨・憎悪・非難」の感情を持つことをいう。(Wikipedia)

弱者が、強者に持つ憤りや恨みは、現代社会でも普通に存在している。例えば、ゴーン容疑者は自分の特権的な立場を利用して、高給を取り、脱法的(違法?)な方法で蓄財していた。

これに対して日産の西川社長は、内部告発を行い、ゴーン社長を追い落とした。世間も本来ならば、同じ穴のムジナである西川社長を非難すべきなのに、弱者が強欲な強者に挑むという図式で、マスコミは西川社長にエールを送った。

だが、経営面に関しては、西川社長は能力不足であることは、最近の日産の経営状況から明らかになった。
要するに弱者と強者が戦う構図になると周りも理性を失って、その様子に見入ってしまうのだ。

疑似ルサンチマン

他にも公務員叩きの構図がルサンチマンの悪用だ。
確かに公務員の待遇は良いのかもしれない。それは一部の高級官僚が、天下りを繰り返すからであって、一般の公務員には縁が無い。しかし、公務員は中小企業に比べると高給取り(強者)だとして、世間一般から非難され、給料を据え置かれる。

実は、本来ならば、中小企業の社員の給与を公務員並みに上げていくことが望ましいのだが、ルサンチマン的な心情が働くと、足を引っ張ることになる。これこそ、弱者が弱者の足を引っ張る構図で、金持ちにとっては、自分たちに火の粉が係らないから、高みの見物だ。

疑似ルサンチマンの世界では、弱者の中での強者と弱者が戦う。だから、その結果は、低きに足並みが揃えられる。
同一労働同一賃金が2020年4月より施行されるが、恐らく疑似ルサンチマンによって、正規職員の給料が引き下げられ、非正規に近づくだろう。

その間、社員とは別扱いの役員は、高い役員報酬を取る。本来ならば弱者が対抗すべきは、底なのだが、疑似ルサンチマンでは、弱者が弱者を痛めつけて満足する。

これは日本の平民による被差別部落への差別、インドのアウト・カーストへの差別、アメリカの有色人種間の差別などがあり、人は、遠い存在よりも身近な存在で嫉妬する。だから擬似的なルサンチマンが横行するのだ。

疑似ルサンチマンを超えて!

マスコミは、ルサンチマンを煽り立てる。なぜならば、怒りこそがもっとも視聴率を集める方法だからだ。

そのターゲットは、公務員、芸能人、政治家だが、最も人気なのは、芸能人だ。今やSNSやYouTubeの時代に芸能人は身近な存在だ。だから、何か問題を起こしたりすると、ターゲットとなりやすい。政治家もそうだ。

かつてのように政治家に権威はない。特に都市部の市民にとって、政治家は、だたのおっちゃん、おばっちゃんだ。
だから、政治家が特権的なことをやっていると、怒りに燃えてしまう。

しかし、本当に戦うべきなのは、政治家を動かす、特権的な金持ちなのだ。彼らは、自分たちが有利になる政策を政治家に働きかける。
一般人は知らないが、彼らは様々なネットワークを持っていて、金持ち同士便宜を図り、政治家とも持ちつ持たれつなのだ。

彼らは誰なのか?

すべてではないが、オーナー創業者やその子孫たちが中心だ。

特定の業界に向けて、一般庶民のためにならない政策がとられるとき、要注意だ。