【せんべろコラム】唯一無二カード

唯一無二カード
(唯一無二カード)

最近のちょっとしたお買い物は電子マネーでという人が多いのではないだろうか。

特にコンビニでの支払時にお買い物客の支払いを見ているとnanacoだとかSuicaなどの電子マネーの支払いが多い。

特に駅構内の売店となれば、多くの人がSuicaやPASMOを使っている。

「ハイ、286円です」
「Suicaで」

ピッ!

で、終わりなのだ。

何とも支払いも軽くなった。

実は、昭和の時代には、給料は現金払いだった。給料日となれば、現金の封筒でお金がもらえた時代があったが、昭和の終わり頃から、ほとんどの会社で銀行振り込みとなった。

昭和のまっただ中を生きてきたおじさんたちは、銀行振り込みになって、現金を家庭に持ち帰ることがなくなったので、オヤジの重みがなくなったとか嘆いてたらしい。

今では、信じられない時代錯誤の話だが、さらに今では、支払いも電子マネー、デビットカード、クレジットカードになってきた。

さすがにサラリーマン御用達のせんべろ酒場では、いまだに現金オンリーだ。

このように電子マネーが幅をきかせてきたのだが、さらに消費税10%導入となれば、景気対策として、電子マネーやクレジットでの支払時にポイント付与などの特典が得られるらしい。

これで、電子マネー黄金時代の到来だ。

働く人は、働く対価を銀行への振り込みという電子的な支払いで受け取り、支払いも電子マネーで支払うと、どんどん働く対価という実感を失っていく。

ましてや。AIなどのデジタル社会の到来によって、多くの仕事が淘汰されていくと予想されている。
残るのは、アイデアや企画力勝負の仕事や機械ではできない土木作業のような仕事だけなのかもしれない。

そして、将来は恐ろしいことが待っている。
私たちの購入データや嗜好は、デジタル社会のナックでデータベース化される。さらに私たちの人材としての評価、信用力もデジタルデータとして信用調査期間が管理し、人材市場では、これによって年収が決まる。

人々の膨大な過去の蓄積によって、私たち1人1人の値踏みがされ、それから逃れられなくなるのだ。

もしも逃れようとするならば、何年も年々も努力して、人材の価値データや信用力のデータを向上させなければならない。

多くの人が、そんなことをしても無駄と人生を投げてしまう。なぜなら人材評価のアルゴリズムは、ブラックボックスで、信用情報機関での個人格付けの中身は分からない。

でも、袖の下を支払って社長に上手く取り計らってもらえば、徐々に信用情報機関での評価を上げることも可能らしい。袖の下は、個人データが登録されていない贈り物用の電子カードだ。これならば、何を買っても個人情報が登録されないし、足がつかない。

中には、ほとんどの買い物をこのカードでする人もいるらしいが、極端に個人データベースの登録情報が少ないと、信用情報のランクが下がってしまうという弊害があるらしい。

てなことを考えていると、将来が恐ろしくなってくる。
どう考えても、未来は、好き嫌いにかかわらず監視される社会になっていきそうだ。

いずれ、生まれると同時にマイナンバーカードにDNA情報が書き込まれ、DNA情報と生体認証により、絶対に偽造できない唯一無二のパスポートや個人証明書ができそうだ。

あれっ、ひょっとすると、線がなかった昭和の後半から平成の御代が一番よかったのかもしれない。

絵と文、モバイル林檎