【ビジネスマンのためのiPad講座】iPad初期バージョンの中間評価 ハードウェア編


Ipad-bunkai


iFixit

今回はiPadのハードウェアを取り上げて独断と偏見で評価してみます。
iPhoneで培われたスマートフォンのメリットがiPadでも受け継がれて進化しています。マルチタッチのスクリーンを採用した操作の直感性はiPhone譲りで、iPhoneの使用経験があればマニュアルを見ることなく使えます。またiPhone3GSに比較してCPUの強化が図られ、よりマシンパワーを必要とするHD動画を鑑賞できるようになりました。

ハードウェア的にはiOSを動かすために十分な性能がありますが、Appleの美学やセキュリティを保つためにインターフェイス面で少し禁欲的?なハードウェア構成になっています。

・サイズ  ★★★★★
視認性・操作性・携帯性を考慮して絶妙のバランスです。(高さ:242.8mm、幅:189.7mm、厚さ:13.4mm)

・重量  ★★★☆☆

WiFiモデルは680g、3Gモデルは730gです。片手で持つとずっしりくる感じで、サイズに比較して重い印象です。
重量化の原因は、長時間使用を可能にするために大容量バッテリー148gを搭載したことと、ディスプレイ部分にガラスパネル193gを使用していることが挙げられます。

・ディスプレイ  ★★★★★
解像度1024×768の美しいディスプレイで不満はありません。携帯性と視認性を考慮したベストサイズです。ガラスの画面はかなり反射するので、気になる人は反射を防ぐスクリーン保護シールを貼るしかありません。

・タッチパネル  ★★★★☆
タッチパネルでのキーボードの入力はコツをつかまなければスピーディーに入力できません。静電気式の特性に慣れるまで使い込むしかないでしょう。ワープロアプリなどで、文の途中にピンポイントでカーソルを持って行くのが上手くいかずイライラする時があります。

汚れはタッチパネルで入力する以上どうにもなりません。私の場合はメガネ拭きで表面を傷つけないようにマメに拭いています。購入後すぐに保護シールを
貼ってみましたが、余計に目立つので剥がしました。(種類によるでしょうが)

Ipad-A4

・CPU ★★★★☆
新開発のCPU(A4)が高性能なので特に不満はありません。全体的にきびきびと動きます。ネットで使う場面が多いので、どちらかというとネットの速度の方が気になります。

・メインメモリ ★★★☆☆
サムスン製256Mなので、現在のシングルタスク仕様では問題ありません。秋に予定されているOSのバージョンアップで、本格的にマルチタスクがサポートとされるとなると少し不安な容量です。
マルチタスク対応のiPhone4は512Mのメモリを搭載し、iPadはその半分のメモリですから、バックグランドでCPUパワーを大きく消費するアプリはきついかもしれません。

・体感速度 ★★★★☆
一般的な使用では電源を落とす場面はなく、未使用時は自動的にスリープ状態になります。スリープ状態であれば、メインボタンで初期画面が一瞬で立ち上がりますから即時性を要求されるアプリ使用には便利です。
アプリの体感速度に関しては、iPodを使用しながらPagesを使用しても特に問題ありません。

・フラッシュメモリ ★★★★☆
フラッシュメモリはサムスン製。16G、32G、64Gの3種類のうちから予算に応じて選択できます。問題は最小の16Gモデルです。3Gモデルならばネット上のストレージを利用すれば領域不足にはなりませんが、一番低価格の16GWiFiモデルは使用場面や使用目的が限られそうです。

Ipad-battery

・バッテリー持続時間 ★★★★★
新CPUと大容量バッテリー搭載(24.8Wh )で長時間の使用が可能です。ディスプレイの輝度を抑えればアナウンスどおりの10時間使用も不可能ではありません。

・Wi-Fi ★★★★☆
アメリカで発売された初期モデルにWi-Fi接続の不具合がありましたが、日本で発売されたモデルでは特に問題ないようです。Wi-Fiの再接続もスムーズです。

・3G ★★★☆☆
3GモデルはSIMロックの問題があり、今のところSoftBankの利用に限られます。SoftBank回線の脆弱さと容量制限が気になります。

・Bluetooth ★★☆☆☆
ヘッドフォンなどオーディオ再生時に停止と再生しかサポートされていません。送りと戻しができないのが大きな欠点です。プロファイルの対応で済むはずなのですが、なぜ対応しないのか不明です。またiPadの問題か機種によっては再接続が自動的にできない場合があります。
(SonyのBluetoothレシーバーDRC-BT30はiPhone3Gでは問題ありませんが、iPadでは自動接続してくれませんでした)

Ipad-speaker

・スピーカー ★★★★★
これは相当好みを反映すると思いますが、あのサイズとしてはベストでじゃないでしょうか。音楽を鳴らしている時、背面に触ると振動していますので、設計上その辺りの共鳴も利用しているのでしょう。

・マイク ★★★☆☆
今時モノラルなのが気になります。PCM録音とまでいかなくてもステレオ録音できれば、会議の記録としても聞きやすくなります。

・ボタン等 ★★★★☆
電源ボタン等、数は最小限ですが、使用上特に問題ありません。最大限活用すならば、メインボタンの長押しも何かの動作にアサインすることが出きます。マルチタスクのサポート後、全アプリを閉じるために使ったらどうでしょうか。
惜しいのはボリュームボタンや画面の回転防止ボタンがプラスティックで安っぽいことです。できれば高級感を持たせるために金属にして欲しかったと思います。

・外部インターフェイス ★★☆☆☆
外部インタフェイスが貧弱なのは大きな欠点です。構造上接続キットが必要でオプションで購入しなければならないことはゆずったとしても、機能制限があり過ぎです。

「Camera Connection Kit」
SDカード用とUSB用の二つがありますが、その名の通り写真の転送にしか使えません。せめて動画ファイルくらいは転送できるようにして欲しいと思います。
「VGAアダプタ」
Webは一部のビデオコンテンツしか表示できないので、ビジネスの場面でWebを見せたい際に使えないのが不便です。なぜディスプレイに表示される情報をそのままアウトプットできるようにしていないのか不明です。

※表示可能コンテンツ
ビデオ、写真(スライドショーのみ)、YouTube、Keynote、Safari(一部のビデオコンテンツ)

【ハードウェアの総合評価】★★★★☆

3週間ほど使用しましたが、概ね満足しています。
ただiPadを手にとる度に、大きさに比較してアンバランスにずっしりとくる重量に違和感を感じ続けています。今後、電子ブックリーダーとして広く消費者に売り込むためには、本体の軽量化が至上命題になると思います。
全般的にハードウェアについては完成度が高く高得点です。外部とのインターフェイスの使いにくさ、Bluetooth対応の不満などから星ひとつ減点を行いました。

Last Updated on 2016年11月20日 by Editor

※このサイトの記事には「噂」や「疑惑」など、不確定な情報が含まれています。ご了承ください。(管理人)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です